『基本構造・寸法』
プレストレスデッキは 1.0mx4.0m で1種類のみとなっています。
寸法・特性は以下の図をご覧ください。※クリックで拡大表示されます。
※図面は カタログ(PDFデータ)にも記載しております。カタログも是非ダウンロードしてください。

『施工上の注意とお願い』
【管理・点検】
・プレストレス強化部に変形、損傷、ボルトの緩みや脱落がないか確認してください。
・保管や仮置きする際は離隔をとってプレストレス強化部を保護してください。
・全体的、局部的に変形、損傷、劣化、また腐食が進行していないか確認してください。
・溶接部において亀裂や破断などの損傷がないか確認してください。
【施工】
・路面と段差の無いように敷設してください。
・覆工板相互、またストッパーと受桁に隙間のないように設置してください。
・吊り孔は塞ぐようにしてください。
・バタツキが生じている場合は、原因の調査と適切な対策をお願いします。
【設計】
・設計上は道路橋示方書のB活荷重(T-25)を対象としていますので、
これ以上の荷重がかかる場合は、その都度検討の上ご使用ください。
・巾、長さ、高さは呼称寸法です。
本資料の技術情報は、プレストレスデッキの特性や性能を解説したものであり、保証を意味するものではありません。不適切な管理や使用等によって生じた損害については、責任を負いかねますのでご了承ください。また、これらの資料は今後予告なしに変更されることがあります。本資料に記載された内容の無断転載や複製はご遠慮ください。

『静的載荷試験結果』
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設計荷重
載荷荷重は、道路橋示方書・同解説に基づいて、T荷重を用い1軸100kNに衝撃を考慮し、140kNとし載荷板の寸法は、200mm×500mmとしました。(主な条件は図-1参照)
載荷方法
設計時に想定される最大応力発生条件は覆工板の端部の桁に3輪が載荷された時である。試験では3輪載荷時と同様の最大応力が発生するよう2輪載荷に換算して行いました。1輪あたりの荷重は152.5kNとしました。(図-2に載荷位置を示します)
静的載荷試験結果
覆工板の強度を確認するために、まず、1.0m×4.0mの強化を行っていない覆工板の静的載荷試験を実施しました。強化を行っていない場合では、H形鋼(SM480A)の許容応力185MPaを満たさないことが確認できました。その後、プレストレスデッキの静的載荷試験を行いました。図-3に載荷時の発生応力図を示しています。応力度が最も大きくなる端部のH形鋼の上フランジの側板側で180MPaとなり、許容応力以下であることから、十分な強度を示しています。※図はカタログ(PDFデータ)にも記載しております。


<試験の様子>

『疲労試験結果』
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載荷方法
疲労試験では、T荷重1組(2輪)を1輪に換算して載荷しています。1輪あたりの荷重は125kNで載荷速度は2Hzで行いました。図-1に疲労試験時の載荷位置を示します。
疲労試験結果
疲労試験では繰り返し回数300万回経過後も活荷重応力の変化はあまり見られず、試験体に疲労亀裂等の変状も見られませんでした。(図-2・3)また、鋼道路橋の疲労設計指針に示されている縦方向溶接継手の疲労強度であるD等級を満たすことが確認されました。(図-4)