第一回目の講習で、
「50mmの厚みの木矢板は、25mmの厚みの木矢板を2枚重ねたものと同等では無い」
と説明しましたが、先日、ある会社の方から、
『木矢板の必要厚さが60mmの場合、30mmの木を2枚重ねた時の計算方法を教えて下さい。』
という依頼がありましたので、
このケースを例に取って考え方を説明したいと思います。
木矢板の厚みの違いによる比較は、各々の場合の断面係数を算出して判断しています。 |
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① 木矢板の厚みが60mmの場合

② 30mmの木矢板を2枚重ねた場合

従って、①・②の断面係数の比較より、
30mmの木矢板を2枚重ねた場合は60mmの木矢板の断面係数の1/2となるので、
60mmの木矢板と同等の断面性能にしようと思えば、30mmの木矢板の4枚重ねが必要となります。
(ちなみに、45mmの木矢板を2枚重ねすれば、60mmの木矢板の断面係数より大きくなります。)